「間違いないのか?」
「はい」
坂下は、小島からの報告を受けて一瞬、眩暈を覚えた。
『響さん、あなたという人は・・どうして・・』
今、響と一緒にいる男は、川口組系二次団体の高道会 会長小山の次男坊だった。
現在、川口組 組長の吏(つかさ)は、塀の中で勤めをしている最中だが、その吏組長に代わって、川口組の一切を仕切っているのがこの小山だった。
吏組長の不在を感じさせないほど、この小山という男は獄中の吏組長指示の元、確実に川口組を取りまとめているのだった。
三年前、この高道会の小山が川口組の若頭に就任した。
それにより吏組長の川口組での力がより確固たるものになり、吏、小山この二人の強い結びつきによって、分裂しかけていた川口組組織内部を一枚岩のように結束した。
その結果、川口組の東京進出が実行に移せたのだ。
坂下は、この小山に一種、同胞の念を抱いていた。
坂下が謙吾へ向ける想いと小山が吏組長に向ける想いに共感したからだ。
それに小山には、川口組の金庫番と言われる顔もある、その資金調達の力はすごく、坂下も舌を巻くほどの手腕だった。
その資金調達の一端を担うのがこの小山の次男坊・・今、響と一緒にいる男なのだ。
外見は母親の優しげな風貌を受け継いだようだが、中身は父親ゆずりの飛んだくわせものだった。いくつか任されているフロント企業は、確実に高道会に利潤をもたらしている。
長男を差し置いて、次期会長はこの次男にという声も多いと聞く。
ただ、この次男坊は、かなりの色好みで、男女構わず手が早いで有名だった。
謙吾も、タラシで有名だが、遊びとわきまえた商売女にしか手を出さない。
しかし、この小山の次男坊は、素人を好んで遊ぶ、その中でも純真そうな相手を特に好み、散々弄(もてあそ)んで、ポイと捨てるのだから始末が悪い。
今、問題になるのは、この次男坊が、響を謙吾の想い人と知って手を出してきたかどうかにある。
知っているとするのならば、すぐさま、救出せねばならないが、知らずに単に色欲で手を出しているだけならば、ここで、滝沢組の息のかかったものが顔を出すのは拙い。
相手に謙吾と響の関係をバラすようなものだ。
今、小山側は、謙吾の唯一の弱みである響のことを必死で探しているはずである。
それを自ら教えてやるのは、避けなければならない。
その為に、謙吾は、響をあんなに悲しませてでも自分から遠ざけたのだから・・
小島の報告では、今、次男坊が響に近づいたのは、純粋の色事の可能性の方が高いのだ。
『どうしたものか・・』
坂下は、組長室へと繋がるドアに目をやった。
このことを、謙吾に伝えれば、謙吾は理性を失い、すぐさま響を奪いに行くだろう。
そうなれば、坂下が当初目論んだ通り、謙吾は、響を軟禁し保護せざる負えなくなる。
しかし、ここで次男坊と揉めるのは、組対組の抗争に発展しかねない。
そうなれば、組全体、組員すべてが危険に晒される。
相手が、高道会だけならばまだ勝ち目はある、しかし川口組の組織全体と戦うことになるのだ。勝ち目があるとは思えない・・
『まぁ、響さんは自業自得と言えないわけではないのだし、少し遊ばれてポイされる分には問題ないか・・』
いささか心は痛むが、まぁ処女というわけではないしな・・
そう結論を出した坂下は、静観するように小島へ連絡した。
「いいか、このことは絶対 組長の耳に入れるなよ。」
と念を押して。
「はい」
坂下は、小島からの報告を受けて一瞬、眩暈を覚えた。
『響さん、あなたという人は・・どうして・・』
今、響と一緒にいる男は、川口組系二次団体の高道会 会長小山の次男坊だった。
現在、川口組 組長の吏(つかさ)は、塀の中で勤めをしている最中だが、その吏組長に代わって、川口組の一切を仕切っているのがこの小山だった。
吏組長の不在を感じさせないほど、この小山という男は獄中の吏組長指示の元、確実に川口組を取りまとめているのだった。
三年前、この高道会の小山が川口組の若頭に就任した。
それにより吏組長の川口組での力がより確固たるものになり、吏、小山この二人の強い結びつきによって、分裂しかけていた川口組組織内部を一枚岩のように結束した。
その結果、川口組の東京進出が実行に移せたのだ。
坂下は、この小山に一種、同胞の念を抱いていた。
坂下が謙吾へ向ける想いと小山が吏組長に向ける想いに共感したからだ。
それに小山には、川口組の金庫番と言われる顔もある、その資金調達の力はすごく、坂下も舌を巻くほどの手腕だった。
その資金調達の一端を担うのがこの小山の次男坊・・今、響と一緒にいる男なのだ。
外見は母親の優しげな風貌を受け継いだようだが、中身は父親ゆずりの飛んだくわせものだった。いくつか任されているフロント企業は、確実に高道会に利潤をもたらしている。
長男を差し置いて、次期会長はこの次男にという声も多いと聞く。
ただ、この次男坊は、かなりの色好みで、男女構わず手が早いで有名だった。
謙吾も、タラシで有名だが、遊びとわきまえた商売女にしか手を出さない。
しかし、この小山の次男坊は、素人を好んで遊ぶ、その中でも純真そうな相手を特に好み、散々弄(もてあそ)んで、ポイと捨てるのだから始末が悪い。
今、問題になるのは、この次男坊が、響を謙吾の想い人と知って手を出してきたかどうかにある。
知っているとするのならば、すぐさま、救出せねばならないが、知らずに単に色欲で手を出しているだけならば、ここで、滝沢組の息のかかったものが顔を出すのは拙い。
相手に謙吾と響の関係をバラすようなものだ。
今、小山側は、謙吾の唯一の弱みである響のことを必死で探しているはずである。
それを自ら教えてやるのは、避けなければならない。
その為に、謙吾は、響をあんなに悲しませてでも自分から遠ざけたのだから・・
小島の報告では、今、次男坊が響に近づいたのは、純粋の色事の可能性の方が高いのだ。
『どうしたものか・・』
坂下は、組長室へと繋がるドアに目をやった。
このことを、謙吾に伝えれば、謙吾は理性を失い、すぐさま響を奪いに行くだろう。
そうなれば、坂下が当初目論んだ通り、謙吾は、響を軟禁し保護せざる負えなくなる。
しかし、ここで次男坊と揉めるのは、組対組の抗争に発展しかねない。
そうなれば、組全体、組員すべてが危険に晒される。
相手が、高道会だけならばまだ勝ち目はある、しかし川口組の組織全体と戦うことになるのだ。勝ち目があるとは思えない・・
『まぁ、響さんは自業自得と言えないわけではないのだし、少し遊ばれてポイされる分には問題ないか・・』
いささか心は痛むが、まぁ処女というわけではないしな・・
そう結論を出した坂下は、静観するように小島へ連絡した。
「いいか、このことは絶対 組長の耳に入れるなよ。」
と念を押して。
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